
CADのバージョン管理とは?データ管理ならPDM機能を標準搭載しているOnshape(オンシェイプ)がおすすめ
【Onshape で得られる主要なメリット】
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こんにちは、エービーケーエスエスの横山です。
このブログでは「3D CAD Onshape」を使ってみた情報を連載しています。連載9本目になる今回はOnshape のデータ管理に関して調べてみた感想をご紹介します。
他にも「製造業/建設業に関する様々なITソリューション・最新ニュース」を中心に情報発信していきますので、ぜひ普段の情報収集や業務改善に活用いただけると幸いです。
Onshape は SOLIDWORKS出身者が開発したことで有名で、使用感が非常に近いのが特徴です。
SOLIDWORKS の特徴は残しつつ、多くのメリットが追加されました。
※詳細はOnshape 製品サイトをご覧ください。
目次[非表示]
- 1.Onshape データ管理について
- 1.1.バージョンとは
- 2.Onshapeの用語について
- 2.1.Onshapeのドキュメント構成
- 2.2.Onshape上での検索機能
- 2.3.Workflowによるリリース管理
- 2.4.オブジェクトのリリース
- 2.5.Workflowのテンプレート
- 2.6.Documentをグループ化するProject
- 3.おわりに
Onshape データ管理について
OnshapeはCADシステムにデータ管理システムが完全に組み込まれた環境となります。
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バージョンとは
バージョンとは、CADデータに加えられていく変更の履歴を保存しておき、後から特定のバージョンのファイルを呼び出せるようにしておくことです。
特に設計チームでファイルを共有して作業していた場合、誰がいつどんな変更を加えたかといった情報が保存されていないと、トラブル対応や追加設計等のときに納入した時のCADデータを調べられなくなります。
Onshapeの用語について
今回はデータ管理の中でもバリエーション管理とシェアについて調査しました。
Onshapeのドキュメント構成
「Document」とはクラウド上で作成・管理されるOnshapeのデータになります。
Document内で部品やアセンブリ、図面等の要素を「Tab」として作成します。 Onshapeは3次元CADとしての機能だけでなく、システムに完全統合された環境でデータ管理機能を利用できます
ここがポイント! DocumentはTabを格納する「コンテナ」であり、デスクトップ型の「ファイル」のように実体を持つものではありません |
Onshape上での検索機能
Onshapeのトップ画面では、Documentをはじめ、Documentに含まれるPart Studio、Part、Assembly、Drawingの各要素を検索できます。
ここがポイント!
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Workflowによるリリース管理
Workflowを用いたリリース管理機能はバージョン管理システムに組み込まれており、Version内の部品、アセンブリ、図面等、任意のオブジェクトをリリースできます。
※ WorkflowはProfessional版、Enterprise版の機能になります。
ここがポイント!
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オブジェクトのリリース
リリース対象となるオブジェクトはVersion内のオブジェクトに限ります
Versionの異なる同一オブジェクトは、新たなPart numberを割り振って異なるオブジェクトとしてリリース、または同じPart numberでRevisionを変更して再リリースして管理ができます。
ここがポイント! オブジェクトリリース後、新規Version内の同一オブジェクトでは、Stateが初期の「In progress」になり、元のVersionと異なるStateとなります |
Workflowのテンプレート
Workflowはリリース管理用(Release workflow)と、Obsolete管理用(Obsoletion workflow)の2種類のテンプレートが存在します。
ここがポイント!
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Documentをグループ化するProject
Onshape上のDocumentをグループ化する機能になり、クラウド上の保存領域のルート(最上位)に作成できます。
ここがポイント!
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おわりに
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
Onshapeは、従来のCADシステムと違い、PDMが完全に内蔵されておりシームレスなデータ管理を行えます。ワークフローを自動化して、部品、アセンブリ、図面のリリースとリビジョンを管理します。Enterprise版では独自の プロセスに合わせたカスタム ワークフローを作成できます。
これらの機能を運用することで、設計者はリリース候補が承認されるのを待つ間、並行して設計を進めることができ設計業務の効率化につながると思います。
また、一般的な3次元CADはPDM製品を別途購入する必要がありますが、Onshape の標準機能として組み込まれているため、追加の製品、インストール、IT 管理は必要ありませんのでコストメリットも大幅に見込まれると思います。
ご愛読いただく皆さまの有益な情報になると幸いです。
Onshape のトライアル・製品資料をご希望の方へ
フルクラウド3D CAD「Onshape」の無料トライアル・製品情報をご希望される方は、弊社のOnshape 製品サイト もチェック下さい。
もしくは、横山(keiichi.yokoyama@abkss.jp)までご連絡いただければ、詳細なご質問にもお答えが可能です。