
Onshape アセンブリ機能|部品表・分解図・干渉チェックについて解説
こんにちは、エービーケーエスエスの横山です。
本ブログでは、元設計者の私が「3D CAD Onshape」を使ってみた感想をシェアしています。
今回は、Onshape の「アセンブリ機能」の使い方について解説します。
目次[非表示]
Onshape とは
Onshape は SOLIDWORKS出身者が開発したことで有名で、使用感が非常に近いのが特徴です。
SOLIDWORKS の特徴は残しつつ、多くのメリットが追加されました。
【Onshape で得られる主要なメリット】 ・初期コストの大幅な削減 ・ハードウェアに依存しない快適な作業環境 ・データ管理の煩雑さから解放 |
詳細はこちらをご覧ください
アセンブリ機能一覧
まずは1番気になるのがコマンド一覧ですよね。
部品作成で必要な一般的な要素は網羅されているようなので、
特に困る部分は発生しない印象でした。
<部品機能 一覧>
[ここがポイント!]
部品のジオメトリに「Mate Connector」と称する、各面や各エッジの端点や中心に位置合わせ出来る基準が設けられているので、基準を合わせるために新たな平面や軸を作成することが殆どありません。 →作業効率が大幅UPします!
|
アセンブリのインターフェイスについて
次は、アセンブリのインターフェイスについてです。見た目はSolidWorksと良く似ています。
アセンブリリストにインスタンスや合致の情報がツリーで管理されます。
[ここがポイント!] ドキュメント内に、部品・アセンブリ・図面の要素を追加することができます。 変更した部品をリアルタイムでアセンブリや図面に更新する可能です!! |
アセンブリ構築について
続いてアセンブリ構築についてです。
ドキュメント内にパーツとは別の要素としてアセンブリを作成します
一般的な3次元CAD同様、複数の部品・サブアセンブリを参照して製品の 組付け状態を再現したアセンブリを構築できます
[ここがポイント!]
他のPart Studioタブ、アセンブリタブからコンポーネントを選択して挿入できます
→ドキュメント内の要素だけでアセンブリを作成できます →異なるドキュメントから部品・サブアセンブリを選択して挿入も可能です |
標準部品について
続いて、標準部品についてです。
Standard Contentsとしてナット、ボルト等の標準部品を挿入可能です
コンテンツのカテゴリ、クラスを指定してコンポーネントを選択できます
※現時点ではJIS規格はありません
[ここがポイント!]
現時点で対応している規格は、Ansi Inch、DIN、ISO、NAS、PEM、SAEです
|
アセンブリ合致について
続いてアセンブリ合致についてです。
Mate Connecterという、合致用の参照点を指定し、選択した合致方法でコンポーネントの配置位置、組付け状態を定義できます
一般的な3次元CADとやや異なる定義方法ではあるが、合致の概念に大きな違いは無く、一致、同心円、平行等の標準的な合致、ギア、ラック&ピニオン、スクリューなどの機械的な合致機能も搭載されています。
作成した合致は合致フィーチャーとしてツリー内にリスト表示されます。
[ここがポイント!]
標準的な製品設計に求められる合致操作には十分に対応可能です
スナップモードにより、ドラッグ操作でのMate Connectorを合致することも可能です |
部品・アセンブリ参照について
次に部品・アセンブリ参照についてです。
・ドキュメント内の部品・アセンブリを挿入した場合、コンポーネント側で行った変更は自動的にリアルタイムに反映します
・他のドキュメントから部品・アセンブリを挿入した場合、「バージョン」を指定してコンポーネントを参照します
[ここがポイント!] ・バージョンを指定して参照しているため、他ドキュメントの部品に変更が生じてもリアルタイムには変更が反映されません ・他ドキュメントで新規バージョンが作成されると、アセンブリツリー内に通知が表示され、更新することで変更を反映できます |
アセンブリ上でのコンポーネント編集
次にアセンブリ上でのコンポーネント編集についてです。
アセンブリ上での構成部品の編集モード「Edit in context」では、編集時の状態をスナップして形状を参照できます。
[ここがポイント] ・参照部品に変更が生じても自動では変更が反映せず、手動でアップデートを実行して変更を更新できます |
部品表について
次に部品表についてです
アセンブリ構成を基に部品表を作成可能です
・部品表にてPart number やDescription等、各構成部品が持つプロパティ情報を表記可能
・列項目として既存のプロパティ項目を任意に追加可能
[ここがポイント] ・csvへのエクスポートに対応してます |
分解図について
次に分解図についてです
アセンブリ内に分解図のビューを作成することが可能です。
[ここがポイント] ステップ毎に各コンポーネントを移動、回転して分解表示を作成できます |
干渉チェック
最後に干渉チェックについてです
複数部品を選択し、右クリックショートカットから干渉チェックのコマンドを実行可能です
[ここがポイント] ・干渉箇所が赤くハイライト表示されます ・リストに干渉を合わせることで干渉ボリュームの数値を表示されます |
Onshapeのアセンブリ機能まとめ
実際に使ってみると”合致”というコマンドを使用して個々のインスタンスをアセンブリしていきましたが、この合致というコマンドを上手に使うこともOnShapeでアセンブリをする際のコツになります。
アセンブリ組み付け時にモデルの面やエッジ・点に対して基準点(MateConnector)を指定し、一定条件に応じて基準点同士を拘束する定義が可能です。
また、アセンブリ設計で必要とされる部品表、分解図、干渉チェックなどの機能も搭載されてますので、3D設計に十分活用できると思いました。
おわりに
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
前評判どおり SOLIDWORKS の特徴は残しつつ、クラウドならではの使いやすさが追加されていました。
このブログでは、今後も Onshape の他の機能もご紹介していこうと思います。
ご愛読いただく皆さまの有益な情報になると幸いです。
Onshape のトライアル・製品資料をご希望の方へ
フルクラウド3D CAD「Onshape」の無料トライアル・製品情報をご希望される方はこちらからお問い合わせください。
もしくは、横山(keiichi.yokoyama@abkss.jp)までご連絡いただければ、詳細なご質問にもお答えが可能です。
こちらの記事もおすすめです