
元設計者が「Onshape」の図面機能を使ってみた
こんにちは、エービーケーエスエスの横山です。
弊社のブログでは「製造業/建設業に関する様々なITソリューション・最新ニュース」を中心に情報発信しています。
ぜひ普段の情報収集や業務改善に活用いただけると幸いです。
目次[非表示]
- 1.Onshape の特徴
- 2.図面機能を使ってみた感想
- 3.①図面機能一覧
- 4.②図面のインターフェイスについて
- 5.③ビューの作成について
- 6.④寸法について
- 7.⑤アノテートアイテムについて
- 8.⑥部品・アセンブリ参照について
- 9.⑦図面シートについて
- 10.⑧図面のプロパティ設定について
- 11.おわりに
Onshape の特徴
Onshape は SOLIDWORKS出身者が開発したことで有名で、使用感が非常に近いのが特徴です。
SOLIDWORKS の特徴は残しつつ、多くのメリットが追加されました。
※詳細はOnshape 製品サイトをご覧ください。
【Onshape で得られる主要なメリット】 ・初期コストの大幅な削減 ・ハードウェアに依存しない快適な作業環境 ・データ管理の煩雑さから解放 |
このブログでは「3D CAD Onshape」を使ってみた情報を連載しています。連載3本目になる今回はOnshape のアセンブリ機能を使ってみた感想をご紹介します。
ぜひ Onshape検討の参考になると幸いです。
図面機能を使ってみた感想
Onshape 図面は、パーツ、サーフェス、アセンブリ、またはスケッチの図面ビューを単一のシートまたは複数のシートにわたって作成します。投影ビュー、整列ビュー、ジョグ付きの断面、部分断面、詳細図、破断ビューおよびトリミングビューを作成します。
以上のように、部品やアセンブリ (板金展開図を含む) の生産準備が可能なドキュメントを作成できます。
図面には、ANSI および ISO 図面標準に準拠するように注釈を付けることができます。
なお、日本でのセールス開始から期間が浅く、現時点<2021年8月>ではJIS規格に対応しておりせん。今後のアップデートが期待されます。
以下のような流れで実際に使ってみた印象をご紹介していきます。
①図面機能一覧
まずは1番気になるのがコマンド一覧ですよね。
図面作成で必要な一般的な要素は網羅されています
各種図面ビューの作成、寸法、幾何公差、溶接記号、テーブル、バルーンなど特に困る部分は発生しない印象でした。
②図面のインターフェイスについて
次は、図面のインターフェイスについてです。見た目はSolidWorksと良く似ています。
シートリストに作成したビューの情報が管理されリスト表示されます。
シート毎、参照モデル毎にソート表示の切替が可能です。
[ここがポイント!] ドキュメント内に部品、アセンブリ同様、図面要素を作成できます 3Dモデルに変更が生じた場合、更新ボタンを押すことで図面へ変更を反映可能 1ドキュメントで3D、2D要素を作成、管理ができます |
③ビューの作成について
続いてビューの作成についてです。
一般的な3次元CADと同様、部品、アセンブリの3次元モデルを参照し、モデルを指定方向で投影して図面ビューを作成できます。
[ここがポイント!]
部品・アセンブリの他、サーフェス、スケッチ等を指定して図面上に投影可能
標準方向、および指定の方向へ投影ビューをはじめ、断面図、部分断面図、矢視図、詳細図、破断図、トリミング等の標準的な機能を搭載 1つの図面要素内に複数シートを作成可能。シートはツリー形式で表示 |
④寸法について
続いて、図面機能の寸法についてです。
一般的な3DCADの図面機能とほぼ同等の寸法を追加可能です。
基本の「寸法」コマンドで長さ・直径・半径寸法の作成が可能です。
[ここがポイント!]
寸法編集用のダイアログを表示し、記号追加や公差の設定等を定義可能です
|
⑤アノテートアイテムについて
続いてアノテートアイテムについてです。
一般的な3次元CADの図面に搭載されている標準的なアノテートアイテムが搭載されてます。
[ここがポイント!]
部品表、部品表を基にしたバルーン番号、データム記号、幾何公差、表面粗さ、溶接記号といったアノテートアイテムを作成できます
テキストやバルーンに対して部品のプロパティ、材料等の情報を関連表記できます |
⑥部品・アセンブリ参照について
次にテーブルについてです。
アセンブリ構成を基にした部品表の他、穴コマンドで作成された穴情報を表記する穴テーブル、カスタムテーブルの作成することができます。
[ここがポイント!] アセンブリ構成を基にした部品表を作成することが可能 番号、個数、および部品の持つ部品番号、注記情報などを表示できます |
⑦図面シートについて
次に図面シートについてです
クラウド上で公開されたシートのテンプレート.DWTを指定することで所定のサイズ、規格の図面を作成できます
(現時点(2021年8月)ではISOとANSI規格のみ対応)
[ここがポイント] 規格、言語、サイズ、単位系、小数点表示、図枠の分割数、タイトルブロックの有無等を設定した新規シートも作成可能 |
⑧図面のプロパティ設定について
次に図面のプロパティ設定にについてです
寸法やテキストのフォントサイズや色、ビューやフォーマット、テーブルの線の太さ、色等を設定することが可能です
おわりに
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
前評判どおり SOLIDWORKS の特徴は残しつつ、クラウドならではの使いやすさが追加されていました。
このブログでは、今後も Onshape の他の機能もご紹介していこうと思います。
ご愛読いただく皆さまの有益な情報になると幸いです。
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