文書管理システム人気おすすめ11選|クラウドのメリットや選び方を解説
文書管理システムは、契約書や技術文書を安全に管理・共有するための効果的な仕組みとして注目されています。特に、クラウド型文書管理システムは、オンプレミス型に比べて初期費用を大幅に抑えられ、コストを重視する方にもおすすめです。
本記事では、人気の高いクラウド文書管理システム11選を紹介し、クラウドならではのメリットや導入時に押さえておくべきポイントについて詳しく解説します。適切なシステム選びの参考にしてください。
このような方におすすめの記事です
- クラウド文書管理システムを検討中
- 効率的な文書管理方法を探している
- リモートワークにも対応した文書管理システムを探している
- 使用中の文書管理システムに不便さを感じている
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目次[非表示]
文書管理システムとは
文書管理システム(DMS: Document Management System)は、電子化された文書を効率よく管理・保存するためのソフトウェアです。文書の作成、承認、保存、検索、アクセス管理といった一連のプロセスを統合し、業務の効率化や情報保護を目的としています。
ファイルサーバでの管理に比べて、セキュリティや検索機能が優れており、データ量が増え続ける現代において、契約書や技術文書を安全に管理・共有するための仕組みとして注目されています。
近年では、クラウド技術を活用した文書管理システムが主流になっています。
「電子帳簿保存法」は、帳簿や書類を電子的に保存するための要件を定めた法律です。この法令に対応するため、文書管理システムの活用が有用です。文書管理システムを導入することで、帳簿や書類を法的に適切な形式で保存・管理でき、法令遵守が可能になります。
文書管理システムのメリット
文書管理システムは、業務の効率化と情報セキュリティの向上に欠かせません。特に、契約書や顧客情報を紙ベースで管理していると、検索や閲覧に時間がかかるだけでなく、情報の漏洩や紛失といったリスクが常に付きまといます。
文書管理システムを利用すれば、これらの文書をデジタル化することで、迅速かつ容易に検索・管理が行え、情報も安全に保存できます。そのため、文書管理システムの導入は極めて重要です。
ECMとの違い
文書管理システムとECM(Enterprise Content Management)は目的と機能が異なります。文書管理システムは、文書の保存や検索、共有に特化し、契約書や会議資料の管理が主な用途です。
一方、ECMは企業全体のコンテンツライフサイクルを管理し、ワークフローやデジタル資産の統合管理を提供します。文書の生成やレビュー、承認プロセスも一元管理でき、幅広いコンテンツを扱うことから、ECMは企業の包括的なコンテンツ管理に適しています。
クラウド文書管理を利用するメリット
文書管理システムの導入は、現代のビジネス運営に欠かせない一部分となっています。こちらでは、文書管理システムを利用するメリットについて解説します。
①ネット環境があればどこでも利用可能
クラウド文書管理システムの最大の利点は、ネット環境があればどこからでもアクセスできる点です。リモートワークや出張中でも、必要な文書に迅速にアクセスでき、業務効率が向上します。
また、災害やシステム障害時にもデータが安全に保管され、迅速な復旧が可能です。物理的な場所に依存するオンプレミス型と異なり、クラウドでは柔軟に文書を管理でき、働き方の多様化を支援します。これにより、ビジネスのスピード感も向上します。
②コストを抑えられる
紙ベースの文書管理に比べて、印刷や物理的な保管スペースに関連するコストが削減されます。また、クラウドベースのシステムの場合、追加のハードウェア投資が不要で、運用コストも低く抑えられます。
さらに、保守やアップデートもサービス提供者が対応するため、追加コストが発生しません。従来のシステムではサーバー設置やITスタッフの雇用が必要でしたが、クラウドでは月額利用料だけでこれらが不要です。
③セキュリティの強化
クラウドベースの文書管理システムを採用することで、セキュリティはさらに向上します。その理由は、クラウドサービスがオンプレミスの環境よりも常に最新のセキュリティ対策を更新しており、新たな脅威にも迅速に対応できるためです。
さらに、データ暗号化、アクセス制限、多要素認証などの高度なセキュリティ機能が提供されており、不正アクセスやデータ漏洩のリスクは大幅に低下します。
④スピーディな導入、柔軟に利用量を調整可能
クラウド文書管理システムは、ハードウェアの設置や複雑な設定が不要で、短期間で導入・運用開始が可能です。インターネット接続があればすぐに利用でき、1週間以内に全社員が使用開始することもできます。
また、利用者数やデータ容量に応じて柔軟にプランを調整でき、企業の成長やニーズに対応可能です。
クラウドの文書管理ツールの注意点
クラウド型の文書管理システムには多くのメリットがありますが、同時に注意点もあります。以下の点に気をつけながらメリットを最大限に引き出し、不必要なリスクを避けるようにしましょう。
①データのプライバシーとコンプライアンスの確保
クラウドサービスを利用する際は、データがどこに物理的に保存されているか、どのような法律や規制の下にあるかを確認することが重要です。特に、個人情報保護法やGDPR(一般データ保護規則)などのコンプライアンス要件を遵守しているかどうかを確認してください。
②サービスプロバイダーの選定
信頼できるクラウドサービスプロバイダーを選ぶことが不可欠です。プロバイダーのセキュリティ対策、サポート体制、サービスレベル契約(SLA)、バックアップと災害復旧の方針などを詳細に調査し、評判や実績も考慮に入れて選定してください。
③アクセス管理の徹底
ユーザーごとにアクセス権を適切に設定し、不要なアクセス権は削除または制限することで、内部からのリスクを最小限に抑えます。多要素認証の導入や定期的なパスワード変更なども有効です。
文書管理システムの5つのタイプ
文書管理システムは、その利用目的に応じてさまざまなタイプに分類されます。ここでは、5つの代表的な文書管理システムのタイプについて解説します。主な5つのタイプは以下の通りです。
【社内文書全般】保管/活用
社内文書全般の保管と活用には、日々の業務で発生するファイルを体系的に整理し、効率的に検索・利用する機能が求められます。
例えば、総務や経理部門では、報告書や社内通知などの文書を日常的に処理するため、これらをすぐに参照できる仕組みが必要です。
【社内文書全般】作成/共有
社内文書全般の作成・共有機能は、複数の部署間での連携をスムーズに行うために重要です。
例えば、営業部とマーケティング部が共同でプロジェクトを進める際、共有の文書をリアルタイムで編集・更新することが求められます。
【契約書】保管/活用
契約書の保管と活用においては、法的文書の安全な管理と迅速な検索が特に重要です。法務部や営業部では、多くの契約書を適切に保管し、必要に応じて迅速に検索・参照する必要があります。
文書管理システムを使用することで、契約書はセキュアな環境に保存され、重要なファイルの紛失リスクが低減されます。また、契約書のバージョン管理により、履歴を確認しながら効率的に業務を進めることが可能です。
【契約書】作成/共有
契約書の作成と共有に関しては、法務部門や営業部門の業務効率を大きく向上させられます。
契約書が完成すると、承認やレビューを関係者へ迅速に共有できるため、契約書の承認プロセスが大幅に短縮され、業務の流れを効率化することが可能です。
さらに、複数のバージョン管理とアクセス制御を通じて、契約書の正確性とセキュリティも確保できます。
【社内外文書】保管
プロジェクトの進捗報告書や外部顧客との契約書などでは、社内だけでなく外部パートナーとの文書共有が求められる場面も多くあります。文書管理システムでは、社内外のユーザーが適切な権限で文書にアクセスできるよう設定できるため、セキュアな状態で情報共有がスムーズに行われることでしょう。
クラウド文書管理ツールおすすめ11選
文書管理システムの進化に伴い、クラウドベースの文書管理ツールが次々と登場しています。これらのツールは使いやすさやコストの面でも非常に魅力的です。こちらでは、特におすすめのクラウド文書管理ツールを11選ご紹介します。
- 楽楽電子保存 - 株式会社ラクス
- NotePM - 株式会社プロジェクト・モード
- 楽々Document Plus - 住友電工情報システム株式会社
- LegalForceキャビネ - 株式会社LegalOn Technologies
- MyQuick - インフォコム株式会社
- Fleekdrive - 株式会社Fleekdrive
- セキュアSAMBA pro - 株式会社kubellストレージ
- X-point Cloud - 株式会社エイトレッド
- Contract One - Sansan株式会社
- FileBlog - 鉄飛テクノロジー
- e-Success - アンテナハウス株式会社
楽楽電子保存
「楽楽電子保存」は、株式会社ラクスが提供する製品で、電子帳簿保存法に対応しています。
AI-OCR機能を使って書類を自動で読み取り、電子と紙の書類を一元管理できます。タイムスタンプの自動付与もサポートしており、認定タイムスタンプや訂正履歴削除不可、IPアドレス制限などのセキュリティ機能を備えています。
NotePM
NotePMは、株式会社プロジェクト・モードが提供する社内Wikiツールで、ナレッジ共有を促進します。全文検索やバージョン管理、アクセス制限機能を備えており、情報の蓄積と検索が容易です。
暗号化通信やアクセス監視、2段階認証、IPアドレス制限、アカウントロックなど、多彩なセキュリティ機能を提供しています。
楽々Document Plus
楽々Document Plusは、住友電工情報システム株式会社が提供する文書管理システムで、多種多様な文書管理に対応しています。ISO文書管理や契約書管理をサポートし、高性能な検索エンジンとビューワを搭載しています。タイムスタンプ付与やアクセス制限、クラウド・オンプレミスの選択が可能です。
LegalForceキャビネ
LegalForceキャビネは、株式会社LegalOn Technologiesが提供する契約管理ツールで、AIが契約情報を自動抽出し、管理台帳を作成します。
契約書のリスク管理や更新期限の自動リマインド機能を提供し、Google Cloud上でのクラウド基盤、脆弱性診断、ISMS認証、電子帳簿保存法対応などのセキュリティ機能を備えています。
MyQuick
MyQuickは、インフォコム株式会社が提供する文書管理と契約書管理を一元化するツールです。高速検索やアクセス管理、更新漏れ防止のアラート機能を備え、タイムスタンプ連携やシングルサインオン、AzureAD連携などのセキュリティ機能を提供しています。
Fleekdrive
Fleekdriveは、株式会社Fleekdriveが提供する企業向けオンラインストレージで、ファイル共有・管理を強化します。モバイル対応でどこからでもアクセス可能で、ISO/IEC 27001およびISO/IEC 27017認証取得など、徹底したセキュリティ環境を提供しています。
セキュアSAMBA
セキュアSAMBAは、株式会社kubellストレージが提供するファイル共有と管理を効率化するツールで、デスクトップアプリ、ブラウザ、スマートデバイスからアクセス可能です。高いセキュリティ水準を誇り、非同期型の純国産オンラインストレージです。
X-point Cloud
X-point Cloudは、株式会社エイトレッドが提供するクラウド型ワークフローシステムで、紙の帳票イメージをそのままWebフォームに変換します。
多彩な検索機能と集計機能を提供し、電子帳簿保存法対応、API連携、スマホアプリ対応などのセキュリティ機能を備えています。
Contract One
Contract Oneは、Sansan株式会社が提供する契約管理ツールで、契約書を正確にデータ化し、関連する契約を自動でひも付けます。
契約状況の俯瞰的な管理が可能で、JIIMA認証取得、ISMS認証、電子帳簿保存法対応などのセキュリティ機能を提供しています。
FileBlog
FileBlogは、鉄飛テクノロジーが提供するファイルサーバーの全文検索と文書管理を強化するツールです。
Windowsエクスプローラに似た操作感で、タグ付けやバージョン管理も可能で、Active Directory連携やシングルサインオン対応などのセキュリティ機能を備えています。
e-Success
e-Successは、アンテナハウス株式会社が提供する電子帳簿保存法に対応したツールで、スキャナ保存や電子取引データの管理をサポートします。多様な文書形式に対応し、タイムスタンプ付与やアクセス制限、データ暗号化などのセキュリティ機能を提供しています。
クラウド文書管理ツールの選び方
クラウド文書管理ツールは、企業や組織が効率的かつ安全に文書を管理するための重要なツールです。しかし、多数の選択肢が存在するため、どのツールを選ぶべきか迷うこともあります。こちらでは、クラウド文書管理ツールを選ぶ際に検討すべき5つの重要なポイントを解説します。
① 検索のしやすさ
クラウド文書管理ツールを選定する際、検索のしやすさは業務効率に直結します。膨大な文書の中から必要なファイルを迅速に見つけるためには、キーワード検索、タグ付け、フィルタ機能が重要です。 特に全文検索や条件を細かく設定できる高度な検索機能があれば、特定の契約書や重要文書を瞬時に見つけることが可能です。
② セキュリティ設定・アクセス制限
文書の機密性を確保するためには、ユーザーごとにアクセス権限を設定できるツールが必要です。例えば、閲覧のみ、編集可能、ダウンロード不可など、細かな権限設定ができることで、情報漏洩のリスクを大幅に軽減できます。 また、データの暗号化や2段階認証などのセキュリティ機能も重要です。セキュリティが強固なツールは、重要文書を管理するための安心要素となります。
③ サポート体制
導入後のサポート体制も大きなポイントです。特にトラブル発生時に迅速に対応してもらえるかどうかが、業務の継続性に影響します。サポート体制は、メールやチャット、電話などの多様な手段があり、24時間対応かどうかも確認が必要です。 また、サポート内容に関する評価や口コミも参考にすると良いでしょう。適切なサポート体制は、安心してツールを運用する上で欠かせません。
④ 法令や各種制度への対応
クラウド文書管理ツールが法令や各種制度に対応しているかは、企業のコンプライアンスにおいて重要です。特に、GDPR(EU一般データ保護規則)やISO27001といった情報セキュリティの国際規格に準拠しているツールは、信頼性が高く安心して利用できます。 また、業界ごとの規制にも対応しているか確認が必要です。法令対応が不十分な場合、法的リスクを抱えることになるため、必ずチェックしましょう。
⑤ 無料利用の可否
クラウド文書管理ツールを比較する際、無料利用の可否やトライアル期間の有無は導入前の大きな判断材料となります。無料プランやトライアルを活用することで、実際に操作性や機能性を試してから導入を検討できるため、リスクを回避可能です。
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おわりに
本記事では、文書管理システムの必要性やクラウド型システムの特長、選び方に加え、具体的なおすすめ11選について詳しく解説しました。企業の文書管理方法を効率化し、改善するためには、クラウド文書管理システムが最適です。
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