BIM/CIMモデルと設計照査シート|国土交通省の建設現場生産性向上ガイド
国土交通省では、建設現場の生産性向上を図る取り組みにおいて、これまで3次元モデルを活用することで、受発注者双方の業務効率化・高度化を推進しています。
そこでは「BIM/CIM モデルの設計照査シートの運用ガイドライン」「設計照査シート」が作成されています。本記事では、ガイドラインの概要から設計照査シートについて整理、解説していきます。
このような方におすすめの記事となっております。
- 国土交通省のガイドラインについて知りたい方
- 設計照査シートについて知りたい方
- 建設現場で3次元データの受発注に関わる方
※本記事は『国土交通省 BIM/CIM設計照査シートの運用ガイドライン(案)令和3年2月作成』を参照し作成しました(https://www.mlit.go.jp/tec/content/001334811.pdf)
ガイドラインの概要
ICT の全面的な活用の推進の一環として、国土交通省では BIM/CIMの活用を推進しており、照査・検査のためのガイドラインが作成されました。設計照査ではこれに則った実施が必要になります。
- 適用範囲
- 基本的な考え方
- BIM/CIM 設計照査シートの記入方法
- 設計照査項目 の紹介
- 高度な設計照査について事例
- 設計照査に当たっての留意事項の解説
設計照査シートとは
BIMソフトウェア、もしくは出力したIFCファイルのデータ情報に抜けがないか確認するための「チェックシート」です。
目的
- 受注者によるBIM/CIM事業の照査にあたり統一的な様式を定めることで、成果品の品質を確保すること。
- 発注者による検査の円滑な実施を助けること。
- 将来的な照査の効率化やBIM/CIM事業の成果品の品質確保・向上すること。
メリット
成果品照査において統一的な様式を定めることで、このようなメリットが期待できます。
- 成果品の品質を確保できる
- 発注者による検査を円滑化できる
対象となる工種
構造物ごとにチェックシートが用意されています。対象となる工種は次の 7種類 です。これらは国土交通省サイトの「技術調査:BIM/CIM基準要領等(R2.3)」にて、「BIM/CIM設計照査シート (Excelシート)」をダウンロードすることができます。
|
設計照査項目
設計照査項目 は大きく 3項目 に分けられています。ガイドラインでは詳しく解説されていますので、ぜひ確認してみましょう。
チェック項目
- 従来の2次元図面で実施した内容が、BIM/CIMモデルで正しく作成されているか確認 → ①設計計算書等との整合確認
- BIM/CIMモデルが、正しく作成されているか確認 → ②BIM/CIMモデルの整合確認
- 電子成果品が、正しく作成されているか確認 → ③電子成果品の確認
参照:BIM/CIM 設計照査シートの 運用ガイドライン(案) 令和2年3月 国土交通省
おわりに
本記事では、BIM/CIM設計照査シートの概要と、国土交通省によって作成されたガイドラインの概要を整理、解説しました。受発注者双方の業務が効率化・高度化されることで、建設現場の生産性が向上していくと良いですね。少しでも皆様の参考になりましたら幸いです。
BIM業務に関するご質問やご相談は、お気軽にABKSSにお問い合わせください。お客様の課題をていねいにヒアリングし、豊富な選択肢の中からベストな解決案をご提案させていただきます。
こちらの記事もおすすめです