2026年6月リリース「kintone AI」とは?6つの機能と製造・建設現場での活用法

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2026年6月、サイボウズの「kintone」にAI機能群「kintone AI」が正式リリースされました。

これまで「kintone AIラボ」としてβ版提供されてきた検索AIやアプリ作成AIなどが、スタンダード/ワイドコース契約者であれば追加申込なしで利用可能になります。

本記事では、製造業・建設業のDX推進担当者向けに、kintone AIの6つの機能・クレジット制の仕組み・レコード一覧分析AIを使った現場データの資産化方法まで、実務目線で整理します。

  

こんな方におすすめの記事です

  • kintone AIの概要を把握しておきたい方
  • kintoneは導入済みだがAI機能の使い所が分からない方
  • kintone内の既存データを「資産化」したい方
  • 失敗しないkintone AI活用の進め方を知りたい方

 

目次[非表示]

  1. リリース時期と提供対象
  2. クレジット制で利用量を管理する仕組み
  3. kintone AIでできる6つのこと
    1. 検索AI
    2. レコード一覧分析AI
    3. スレッド要約AI
    4. アプリ作成AI
    5. アプリ設定レビューAI
    6. プロセス管理設定AI
  4. まずは「レコード一覧分析AI」を利用してみよう
  5. レコード一覧分析AIでできること
    1. テキストの要約・レポート作成
    2. 傾向や課題の分析
    3. 次のアクションの提案
  6. kintoneAIは、製造業・建設業ではどう活用できるのか
    1. 製造業・建設業で対象になるデータ例
    2. プロンプト指定で傾向把握を高速化できる
  7. 蓄積データの整え方で回答精度は大きく変わる
    1. 現場で起こりがちな2つの問題
  8. データ整備の有無で、AI活用の差は一気に広がる
  9. kintone AIはどんな企業に向いているのか
    1. Excelや紙の管理から脱却したい企業
    2. ITの専門知識がない企業
    3. 過去の蓄積データを業務に活かしたい企業
    4. 部署ごとに異なる業務フローを持つ企業
  10. よくある質問(FAQ)
    1. Q1. kintone AIは追加料金がかかりますか?
    2. Q2. ライトコースでも利用できますか?
    3. Q3. 入力したデータはAIの学習に使われますか?
    4. Q4. β版で使っていた設定は引き継がれますか?
    5. Q5. 製造現場の不適合報告や建設現場の日報でも使えますか?
  11. kintone AI活用のご相談はABKSSへ

kintone AIは現場主導のデータ活用を実現するAI機能

kintoneAI

kintone AIは、kintone内に蓄積された業務データを活用するAI機能群です。

サイボウズはこれらを「現場主導の業務改善を実現するAI」として位置付けており、チームのデータ活用と市民開発(現場でのアプリ作成)を支援します。

   

リリース時期と提供対象

  • 提供開始:2026年6月14日(2026年6月版アップデート)
  • 提供対象:kintoneのスタンダードコースまたはワイドコース契約者
  • 申込:個別の申し込みは不要。管理者が「kintone AI管理」画面で利用したい機能を選んで有効化します
  • 学習利用:入出力データはAIモデルのトレーニングに使用されません

 

クレジット制で利用量を管理する仕組み

正式提供に伴い「AIクレジット制」が導入されました。

契約コース・ライセンス数に応じて毎月一定量のクレジットが追加料金なしで付与され、全ユーザーで共有して消費する形です。使用率が70%/80%/90%を超えた場合や上限到達時には管理者向けにバナー通知が出ます。

クレジットを追加購入できる有償オプションは2026年秋頃の提供が予定されています。

kintone AIでできる6つのこと

2026年6月版のkintone AIで利用できる主な機能は次の6つです。データ活用を支援する3機能と、アプリ作成・設定を支援する3機能で構成されています。

検索AI

複数のアプリを横断し、利用者の質問にチャットボット形式で回答してくれる機能です。
アクセス権設定も考慮されるため、安心して全社展開できます。

kintoneAI_検索AI

レコード一覧分析AI

一覧画面に表示されたレコードをAIが読み込み、要約・分析・トピック抽出を行う機能です。日報やクレーム履歴など、定性情報の活用に最適です。

kintoneAI_レコード一覧分析A

スレッド要約AI

スレッド内の議論や情報共有を要約する機能です。
途中参加したメンバーでも、過去の経緯を素早くキャッチアップできます。

kintoneAI_スレッド要約AI

アプリ作成AI

実現したい業務を伝えると、AIが最適なフォームやアプリ名を提案してくれる機能です。
アプリ作成のハードルが下がり、現場主導の業務改善を加速します。

kintoneAI_アプリ作成AI

アプリ設定レビューAI

管理者が定めたルールに基づき、アプリ設定をAIがレビューしてくれる機能です。
設定ミスや運用ルール違反を早期に検知でき、ガバナンス強化に役立ちます。

kintoneAI_アプリ設定レビューAI

プロセス管理設定AI

AIと対話しながらプロセス管理設定を進められる機能です。
承認フローやステータス遷移など、複雑になりがちな設定を直感的に構築できます。

kintoneAI_プロセス管理設定AI

まずは「レコード一覧分析AI」を利用してみよう

6つの機能のうち、現場担当者がもっとも導入効果を実感しやすいのがレコード一覧分析AIです。kintone AIを利用し始めたばかりの方にも分かりやすい機能となっています。

実際の操作はわずか3ステップ

実際の操作は驚くほどシンプルで、画面上のボタンを順にクリックするだけで完了します。

①「レコードを分析」をクリック

②「要約レポート」をクリック

③AIがレコード一覧の内容をスピーディに要約。特徴や傾向の分析、追加で知りたい情報を指示することも可能です。

  

レコード一覧分析AIでできること

kintoneAI_スレッド要約AI

kintoneの「レコード一覧分析AI」は、一覧画面に表示されている複数のレコードをAIが読み込み、要約・分析・次のアクション提案まで行ってくれる機能です。

専門知識がなくても、用意されたプロンプトボタン(要約レポート作成/特徴およびトピック分析/注目レコード抽出)をワンクリックするだけで結果が得られ、大量のテキストデータから業務の傾向や改善のヒントを瞬時に引き出せます。

「優秀な書記係」として、主に次の作業を自動化・サポートします。

テキストの要約・レポート作成

日報や議事録など、複数レコードにまたがる文字情報を分かりやすく整理・要約します。
複数の会議・商談記録から重要ポイントだけを抽出することも可能です。

傾向や課題の分析

クレーム内容や問い合わせ履歴から重大な問題の兆候(リスク)を早期発見したり、失注案件の共通原因を特定したりできます。営業活動の傾向分析にも活用できます。

次のアクションの提案

過去データをもとに、状況を改善するための具体的な解決策や次アクションを提示します。

 

kintoneAIは、製造業・建設業ではどう活用できるのか

製造・建設の現場では、定性情報の活用に課題を抱えるケースが多くあります。

kintoneに蓄積された下記のようなデータは、いずれもレコード一覧分析AIの対象となり、現場のナレッジを資産として活かすきっかけになるでしょう。

製造業・建設業で対象になるデータ例

  • 製造業:日報、不適合報告、設備修繕依頼、ヒヤリハット記録、品質検査記録
  • 建設業:現場日報、施工写真コメント、安全点検記録、是正報告、協力会社からの問い合わせ

プロンプト指定で傾向把握を高速化できる

たとえば、

「『作業内容』と『備考』を読み取り、進捗の遅れにつながる要因を3つ抽出して」

といったプロンプトのように、対象フィールド・観点・出力構造を指定して指示することで、これまで現場の感覚値に頼っていた傾向把握を大きく高速化できます。

 

蓄積データの整え方で回答精度は大きく変わる

kintone AIは「貯めたデータをどう貯めているか」で結果が大きく変わります。

フィールド名が「項目1」「テスト」のまま放置されていたり、重複レコードが残っていると、AIの分析精度が下がります。さらに、テーブルや添付ファイルは対象外で、一覧表示できるのは最大100件という制約もあります。

つまり一覧の作り方そのものが、AIに渡すコンテキスト設計になります。これを知らないままAIを試して「使えない」と判断してしまうのが、現場でもっとも起こりがちな失敗です。

現場で起こりがちな2つの問題

  • データ構造の問題:表記ゆれ・空白・重複が多く、AIが正しいパターンを学習できない
  • 指示の問題:「要約して」「傾向を教えて」と"丸投げ"してしまい、当たり障りのない回答しか返ってこない

データ整備の有無で、AI活用の差は一気に広がる

データを正しく蓄積した企業とそうでない企業では、kintone AI解禁後にデータ活用の差が一気に広がります。

なぜなら、AIによって日々の業務の中からボトルネックや改善余地を発見し、次のアクションに直結させられるからです。1日1時間かけていた日報読み込みが数分に短縮されれば、その分を考察・対策に充てられます。

逆に「とりあえず溜めている」状態のままでは、AIの恩恵をほとんど受けられず、競合との差が広がってしまいます。

 

「自社のデータはAIで活かせる状態か」と気になった方は、ABKSSへお気軽にご相談ください。kintone環境がAI活用に耐える設計になっているかを一緒に整理し、最適な改善方針をご提案します。

  

kintone AIはどんな企業に向いているのか

kintone AIは、「Excelや紙の管理に限界を感じているが、専任のシステムエンジニアがいない企業」や、「現場主導でスピーディに業務改善を進めたい企業」に最も向いています。

Excelや紙の管理から脱却したい企業

「誰が最新データを持っているか分からない」「集計に時間がかかる」といったアナログ管理に課題を感じている企業に向いています。

すでに紙・Excel運用から脱却しつつあり、次の一手としてデータ活用を模索している段階の企業にも最適です。

ITの専門知識がない企業

プログラミング不要(ノーコード)で、対話形式やドラッグ&ドロップによって直感的にアプリや設定を構築できるため、現場の従業員が主体となって使いこなせます。

情報システム部門の人数が限られ、現場主導でDXを進めたい企業にとって特に心強い選択肢となります。

過去の蓄積データを業務に活かしたい企業

「修理履歴」「過去の顧客対応」「日報」「問い合わせ」「点検記録」といった定性情報(テキストデータ)を多く蓄積している企業に向いています。

自社専用のデータベースをAIが読み取り、原因の推定や解決策の提示をサポートさせたい企業に最適です。

高額なBIツールやSFAを別途導入するほどではないものの、データ活用を一段進めたいというニーズにもフィットします。

部署ごとに異なる業務フローを持つ企業

総務・人事・営業・バックオフィスなど、各部署が自分たちの業務に合わせて個別最適化できるため、全社的な業務効率化を一気に進められます。

すでにkintoneのスタンダード/ワイドコースを利用中で、複数アプリが稼働している企業であれば、追加申込なしでそのままAI機能を活用できる点も大きな強みです。

 

「自社だけでは判断が難しい」と感じた方はABKSSへ。サイボウズオフィシャル コンサルティングパートナーとして、kintoneの導入から運用定着、AI活用までを一気通貫でサポートします。

よくある質問(FAQ)

Q1. kintone AIは追加料金がかかりますか?

A. スタンダード/ワイドコース契約者には、毎月一定のAIクレジットが追加料金なしで付与されます。クレジット範囲内であれば追加費用は発生しません。クレジット追加購入の有償オプションは2026年秋頃に提供開始予定です。

Q2. ライトコースでも利用できますか?

A. 利用できません。レコード一覧分析AIをはじめとするkintone AIは、スタンダードコース・ワイドコース・チーム応援ライセンス・試用環境が対象で、ライトコースや開発者ライセンスでは利用不可です。

Q3. 入力したデータはAIの学習に使われますか?

A. 使われません。kintone AIの入出力データはAIモデルのトレーニングには使用されず、kintone本体と同じクラウドデータポリシーで取り扱われます。

Q4. β版で使っていた設定は引き継がれますか?

A. はい、引き継がれます。AIラボで設定していた検索AIやレコード一覧分析AIの設定情報は、正式版にそのまま継続されます。

Q5. 製造現場の不適合報告や建設現場の日報でも使えますか?

A. テキストフィールドに蓄積されていれば対象になります。ただし精度はフィールド設計とデータ品質に大きく左右されるため、運用前にフィールド名の統一・表記ゆれの修正・絞り込み一覧の作成を行うことを推奨します。

  

kintone AI活用のご相談はABKSSへ

ABKSSはサイボウズオフィシャル コンサルティングパートナーとして、kintoneの導入・開発・運用を一気通貫で支援しています。

「kintone AIを導入したいが、自社のアプリ構成のままで効果が出るか不安」「クレジット制を踏まえた運用ルールを社内で整備したい」「現場日報や不適合報告をデータ資産化したい」——そんなお悩みがありましたら、ABKSSにお気軽にご相談ください。

サイボウズオフィシャル コンサルティングパートナーとして、ゴール設定・現状分析から、AIを活かすアプリ設計・運用定着まで一気通貫でご支援します。

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ABKSSブログ編集部は、製造業・建設業に特化した情報を発信するメディアチームです。CADや設計に関する実務的なノウハウから、AIの活用、BIM・CIM、DX推進といった最新技術の動向まで、業界の課題解決に役立つ情報をわかりやすくお届けしています。
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