「人材開発支援助成金・事業展開等リスキリング支援コース」で人材育成を加速

事業環境の変化が激しい今、企業には継続的な事業展開と、それを支える人材育成が求められています。新規事業の立ち上げやDX推進を進める中で、「社内に必要なスキルが足りない」「育成コストが課題」と感じている企業も多いのではないでしょうか。
人材開発支援助成金「事業展開等リスキリング支援コース」は、そうした企業の人材育成を金銭面から支援する制度です。
本記事では制度の概要から申請の流れ、活用のポイントまでを分かりやすく解説します。
こんな人におすすめの記事です
DXやIT活用に向けた人材育成を進めたい
研修コストを抑えながら社員のスキルアップを図りたい
教育や人材開発で使える助成金を知りたい
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事業展開等リスキリング支援コースとは?

人材開発支援助成金の中でも「事業変革」に特化した制度
「人材開発支援助成金」は、厚生労働省が実施する、企業が従業員のスキル向上や人材育成を行う際に活用できる助成制度で、以下の7コースがあります。
- 人材育成支援コース
- 教育訓練休暇等付与コース
- 人への投資促進コース
- 事業展開等リスキリング支援コース
- 建設労働者認定訓練コース
- 建設労働者技能実習コース
- 障害者職業能力開発コース
その中でも「事業変革」に特化しているのが、「事業展開等リスキリング支援コース」です。
企業が新たな事業分野へ進出したり、DX・GX(グリーン・トランスフォーメーション)といった構造的な変化に対応したりする際に必要となる、従業員のリスキリングを支援することを目的としています。
リスキリングとは
ここでは、最近よく耳にする「リスキリング」についておさらいしておきましょう。
リスキリングとは、社会やビジネス環境の変化に対応するために、新たな知識やスキルを習得する「学び直し」を指します。特にDXの進展に伴い、既存の業務や職種の変化に適応するために重要視されています。
主なポイント
- 新しい職業や業務に対応するためのスキル習得
- デジタル化・技術革新への適応
- 企業主導で行われることが多い人材育成施策
単なる自己啓発ではなく、企業の競争力強化やキャリア転換に直結する実践的な学びである点が特徴です。
事業展開等リスキリング支援コースの助成額・上限額
事業展開等リスキリング支援コースでは、OFF-JT(業務から離れて実施する職業訓練)を行った場合に、「訓練経費」と「訓練期間中の賃金の一部」について助成が受けられます。
OFF-JTとは、日常業務を離れて行う研修のことで、外部講師による集合研修やeラーニングなどが該当します。
賃金助成額(1人1時間あたり)
中小企業 | 1,000円 |
大企業 | 500円 |
訓練期間中に支払われる賃金の一部が助成されるため、企業は人件費負担を抑えながら人材育成を進めることが可能です。
※訓練形態や実施方法によっては対象外となる場合があります。
訓練経費の助成率
中小企業 | 75% |
大企業 | 60% |
外部研修の受講料や講師謝金、教材費などが対象となり、専門性の高い研修やDX関連の教育にも活用できます。
経費助成の上限額(訓練時間別)
訓練時間数に応じて、1人あたりの経費助成限度額が設定されています。
10~100時間未満 | 中小企業:30万円 / 大企業:20万円 |
100~200時間未満 | 中小企業:40万円 / 大企業:25万円 |
200時間以上 | 中小企業:50万円 / 大企業:30万円 |
※定額制サービスによる訓練の場合は、1人1か月あたり2万円が上限となります。
参照:「令和8年度版 事業展開等リスキリング支援コースのご案内(令和8年4月8日版)」
どのような「事業展開」が対象になるのか

本コースで重要なのは、「将来の事業展開に必要なスキルである」と説明できることです。現在の業務の延長線上にある一般的な研修ではなく、今後の事業にどう貢献するかが明確である必要があります。
たとえば以下のような取り組みに関連した人材育成が助成対象となります。
新商品・新サービスの開発や提供
既存事業の高度化・付加価値向上
DX推進(ITツール導入、業務自動化、データ活用など)
GX・脱炭素対応に向けた新たな業務
事業転換・業態転換に伴う業務内容の変化
助成対象となる訓練内容

本コースで助成対象となるためには、訓練内容が以下の要件を満たしている必要があります。
訓練時間が10時間以上であること
OFF-JT(業務から離れて実施する訓練)であること
職務に関連した訓練であること
さらに、次のいずれかに該当する内容である必要があります。
新たな事業展開に必要となる専門的な知識・技能の習得を目的とした訓練
DX推進やGX対応など、企業の構造的変化に対応するための訓練
人材育成計画に基づき、将来従事する職務に必要なスキルを習得するための訓練
活用する際の注意点
助成率が高い一方で、以下の点には注意が必要です。「なぜこの研修が事業展開に必要なのか」を説明できない場合、不支給となる可能性があるので注意しましょう。
事業計画と訓練内容の整合性
事前申請の厳守
書類不備や記録不足の防止
事業展開等リスキリング支援コースの申請の流れ
本助成金は、訓練開始前の申請が必須です。研修実施後に申請することはできないため、早い段階からの準備が重要となります。
ステップ1:事業計画・訓練内容の整理
まずは、事業計画や訓練内容について整理しておきます。以下のポイントを押さえておきましょう。
- 今後どのような事業展開を行うのか
- そのために必要なスキルは何か
- どの従業員に、どの研修を受けさせるのか
事業戦略と人材育成を一つのストーリーとして整理することが重要です。
ステップ2:職業訓練実施計画届の作成・提出
ステップ1で整理した内容をもとに、「職業訓練実施計画届」を作成し、訓練開始前に管轄の労働局へ提出します。なお、本助成金は訓練開始前の申請が必須であり、研修実施後に申請することはできませんのでご注意ください。
計画届の作成にあたっては、主に以下の内容を整理・記載します。
- 訓練の目的
- 訓練内容・期間・時間数
- 対象となる従業員
- 訓練にかかる費用の内訳
また、必要に応じて事業展開等実施計画や対象者一覧などの書類もあわせて準備する必要があります。詳しくはこちらのページをご参照ください。
ステップ3:訓練の実施
提出した計画が受理された後、計画に基づいて訓練を実施します。
出席状況の管理や研修記録の作成、請求書・領収書などの証憑は、支給申請時に必要となるため、必ず保管しておきましょう。
なお、本助成金の対象となる研修を実施する必要があるため、訓練内容の選定は重要なポイントです。ABKSSが提供するリスキリング支援サービス「GETTProskill」は、本助成金の対象となる研修プログラムを提供しています。
ステップ4:支給申請
訓練終了後、定められた期限内に支給申請を行います。書類不備があると支給が遅れたり、不支給となる可能性があるため、慎重な対応が必要です。
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助成金申請はABKSSにご相談ください

ABKSSでは、DX研修において「人材開発支援助成金 - 事業展開等リスキリング支援コース」の活用も視野に入れたご提案が可能です。制度の詳細や適用可否については個別の条件によって異なるため、まずは状況をお伺いしながら最適な進め方をご案内いたします。
助成金活用を前提とした研修設計から、申請に向けた準備まで、無理のない形でサポートいたしますので、「制度が複雑で不安」「何から始めればよいかわからない」という場合でも、お気軽にご相談ください。
おわりに
今回は、人材開発支援助成金の中の「事業展開等リスキリング支援コース」についてご紹介しました。企業の成長戦略と人材育成を同時に支援できる制度で、教育コストを抑えながら、実務に直結するスキルを社内に蓄積するのに役立ちます。
なお、受給には対象となる研修の実施が必要です。ABKSSの「GETTProskill」は本助成金の対象研修に対応しており、DXやCAD・AIなど幅広い分野のスキルを体系的に学ぶことができます。企業の成長と人材育成を両立したい方は検討してみてはいかがでしょうか。
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