SOLIDWORKSのAI機能バーチャルコンパニオンAURAで設計業務はこう変わる|2026年最新機能

製造業でもAI活用が加速するなか、SOLIDWORKSや3DEXPERIENCEにもAIを活用した機能が続々と登場しています。なかでも注目度が高いのが、2026年版に搭載されたバーチャルコンパニオン「AURA」です。
本記事では、設計現場で起こりがちな課題と、SOLIDWORKSのAI機能・AURAがそれをどう解決するのかを、2026年版の新機能とあわせて解説します。
こんな方におすすめの記事です
- 過去図面の検索やノウハウ共有に課題を感じている設計者の方
- 設計業務の効率化・技術継承を進めたいDX推進担当の方
- SOLIDWORKS 2026の新機能やAI活用に関心がある方
- バーチャルコンパニオンAURAの実力を知りたい方
- 3DEXPERIENCEプラットフォーム導入を検討している方
目次[非表示]
- ・設計現場で起きている「探す・確認する・教える」の負担
- ・課題を放置すると開発スピードと品質に悪影響が出る
- ・解決のカギは「AIによる設計支援」
- ・SOLIDWORKS 2026に搭載された4つのAI機能
- ・バーチャルコンパニオン「AURA」でできること
- ・AIは設計者を置き換えるわけではない
- ・導入判断のポイントと注意点
- ・よくある質問(FAQ)
- ・Q1. SOLIDWORKSのAI機能はどのバージョンから使えますか?
- ・Q2. バーチャルコンパニオンAURAはオンライン上の情報も検索しますか?
- ・Q3. AIが設計者の仕事を奪うことはありませんか?
- ・Q4. β版機能を業務で使っても問題ありませんか?
- ・Q5. SOLIDWORKS 2026を使うための環境要件は?
- ・SOLIDWORKSのAI活用ならABKSSにご相談ください
設計現場で起きている「探す・確認する・教える」の負担

設計業務では、実際のモデリング作業以外にも多くの時間が費やされています。次のような課題に心当たりはないでしょうか。
- 過去の図面や部品データが見つからない
- ベテラン社員に質問が集中してしまう
- 類似部品があるのに新規で設計してしまう
- 設計変更の影響範囲の調査に時間がかかる
設計データやノウハウが蓄積されるほど、必要な情報を探し出す手間も増えていきます。
「設計そのもの」よりも、探す・確認する・教えるといった周辺業務に時間が奪われているのが現場の実態です。
課題を放置すると開発スピードと品質に悪影響が出る
こうした課題を放置すると、設計現場にはさまざまな悪影響が生じます。
- 過去の設計資産を活かせず、同じような設計を何度も繰り返す
- ベテラン社員への依存が進み、人材育成・技術継承が難しくなる
- 情報検索や確認作業で時間が奪われ、本来の設計検討や改善活動に充てる時間が減る
結果として、開発スピードの低下や品質のばらつきにつながる可能性があります。属人化したノウハウは、その人が現場を離れた瞬間に組織から失われてしまうリスクもはらんでいます。
解決のカギは「AIによる設計支援」

こうした課題への解決策として期待されているのがAIです。
近年のAIは単なる自動化ツールではなく、必要な情報を探し出し、設計者を支援する「アシスタント」として活用されはじめています。
たとえば「以前作成したステンレス製ブラケットを探したい」と入力するだけで関連する設計データを提示したり、「板金展開の手順を教えて」と質問すると操作手順を案内したりすることが可能になりつつあります。
CAD業界全体で進む「AIの標準搭載化」
設計支援AIの動きは、もはや一部ベンダーの先進機能ではなく、CAD業界全体のトレンドです。2026年に入り、主要CADベンダーが一斉にAI機能を本格搭載するケースがさらに加速しました。
AutodeskはAutoCADやFusion向けにAIエージェント「Autodesk Assistant」を展開し、PTCはCreoでジェネレーティブデザインと生成AIを組み合わせ、Siemens NXは自然言語で操作できるDesign Copilotを標準搭載しています。
SOLIDWORKSもAI標準搭載のフェーズへ
こうした業界全体の潮流のなかで、SOLIDWORKSも2026年版で大きく踏み込みました。
親会社のDassault Systèmesは3DEXPERIENCE World 2026で、バーチャルコンパニオンを含む「AI for industry」構想を打ち出し、SOLIDWORKS本体にもAI機能を直接組み込んでいます。
SOLIDWORKS 2026に搭載された4つのAI機能
SOLIDWORKS 2026では、設計者の日常業務を直接支援するAI機能が複数搭載されています。
①締結部品の自動認識

「ナット」「ボルト」「ワッシャー」といった締結部品をAIが自動認識し、合致を自動で配置します。
締結部品をドラッグしてネジ穴付近へ持っていくだけで正しい合致が作成され、合致参照などの補助情報が含まれていないモデルでも認識可能です。煩雑な作業が直感的なワークフローに変わります。
②コマンド予測(β版)

次に使用する可能性が高いコマンドをSOLIDWORKSが予測し、提案します。
コマンドを検索する時間を短縮できる機能で、機械学習モデルに基づいて動作します。SOLIDWORKS 2026 SP1時点ではβ版として提供されています。
③図面の自動生成(β版)

3面図や断面図を含むビューに加えて、寸法・幾何公差が挿入された図面を自動生成します。
組図では部品表やバルーン、寸法も自動生成され、図面作成の初期ステップを大幅に省力化できます。こちらもSP1時点ではβ版です。
④バーチャルコンパニオン「AURA」(β版)

バーチャルコンパニオンAURA(Assisting yoU to Realize your Ambitions)は、3DEXPERIENCEプラットフォーム上に搭載された対話型のAIアシスタントです。
日々の業務支援・設計支援・FAQ対応などを自然言語で行います。
バーチャルコンパニオン「AURA」でできること
代表機能のバーチャルコンパニオンAURAは、設計データやプロジェクト情報を自然言語で検索・活用できる生成AIアシスタントです。
チャット形式で次のような操作が可能です。
- 類似部品の検索
- 設計データの検索
- 操作方法の案内
- プロジェクト情報の要約
- 変更履歴の確認
- 3DSwym上の投稿・Wiki・ドキュメントの要約/翻訳/編集
- エラーや警告の原因診断と修正ヒントの提示
「AURA(β版)」として、SOLIDWORKS Design内の SOLIDWORKS Labs(β版)タブまたは3DEXPERIENCEの 3DSwym から呼び出すことができ、画面を切り替えずチャットで質問可能です。
また回答には 出典リンク が添えられ、AURAは利用権限のある社内ドキュメントや3DSwym、公式ヘルプだけを根拠に答えます。

さらにAURAは3DEXPERIENCEのテナント内で動作し、企業固有の情報はクローズド環境で保護されます。基盤モデルはDassault Systèmes自社のOutscaleクラウド上で動くMistral AIで、ChatGPTのようにインターネット検索や外部共有を行うことはありません。
AIは設計者を置き換えるわけではない

結論からいえば、AIは設計者を置き換えるものではありません。
AIは「設計者の代わり」ではなく、「優秀なアシスタント」と捉えるのが適切です。
反復的な手作業や情報検索をAIに任せることで、設計者は構想検討や問題解決といった創造的な業務により多くの時間を割けるようになります。
AIが得意なこと | 設計者の役割 |
|---|---|
情報を探す | 要件を決める |
整理する | 構想を考える |
提案する | 最終判断を行う |
導入判断のポイントと注意点
導入判断のポイント
- 提供形態の確認:SOLIDWORKS 2026に組み込まれたAI機能は、サブスクリプションサービスの契約が前提です。一部機能はβ版での提供となります。
- 3DEXPERIENCEとの連携:AURAなどのバーチャルコンパニオンを利用するには、3DEXPERIENCEプラットフォーム(Cloud Services)の契約が必要です。
- 業務との適合性:自社の設計プロセスのうち、どの工程にAIを組み込むと効果が大きいかを事前に整理すると、導入後のギャップを抑えられます。
注意点
- 現時点でβ版の機能は今後仕様が変更される可能性があります。
- AIの提案や生成結果は、最終的に設計者が検証・判断する必要があります。実物の試作・テストに代わるものではありません。
- 動作要件としてWindows 11(64bit)への対応など、SOLIDWORKS 2026のシステム要件を満たす環境整備が必要です。
よくある質問(FAQ)
Q1. SOLIDWORKSのAI機能はどのバージョンから使えますか?
A. 締結部品の自動認識、コマンド予測(β版)、図面の自動生成(β版)、バーチャルコンパニオンAURA(β版)はSOLIDWORKS 2026から搭載されています。利用にはサブスクリプションサービスの契約が必要です。
Q2. バーチャルコンパニオンAURAはオンライン上の情報も検索しますか?
A. 現時点では行いません。AURAは3DEXPERIENCEプラットフォーム上のクローズドな環境で動作し、企業固有の知識やノウハウを安全に保護したまま回答を提供します。
Q3. AIが設計者の仕事を奪うことはありませんか?
A. AIは情報の検索・整理・提案を得意とし、要件定義・構想・最終判断は設計者の役割です。AIは設計者を置き換えるのではなく、創造的な業務に集中するための時間を生み出すアシスタントとして位置づけられています。
Q4. β版機能を業務で使っても問題ありませんか?
A. β版は今後仕様変更の可能性があるため、本格運用前にテスト用プロジェクトでの検証をおすすめします。生成された結果は必ず設計者が確認したうえで利用してください。
Q5. SOLIDWORKS 2026を使うための環境要件は?
A. クライアントはWindows 11(64bit)が必須となり、Windows 10は対象外です。サーバー環境やSQL、Office製品にも対応バージョンがありますので、導入前に最新のシステム要件をご確認ください。
SOLIDWORKSのAI活用ならABKSSにご相談ください
SOLIDWORKSのAI機能やバーチャルコンパニオンAURAの活用は、自社の設計プロセスや現場の課題に合わせた設計が重要です。
ABKSSでは、製造業・建設業を中心に4,000社以上のお客様へCAD/CAM/BIM/ICTソリューションをご提供してきた知見をもとに、SOLIDWORKSや3DEXPERIENCEの選定・導入・運用、AI機能の活用検討までトータルでご支援しています。お気軽にお問い合わせください。






