BricsCADとは？価格・ラインナップ、選ばれる理由まで総まとめ
BricsCADは、2Dから3D、さらにはBIMや機械設計にも対応できる総合的なCADソフトウェアとして、多様な業種から注目されています。ネイティブのDWG形式を扱えるため、既存の図面資産をそのまま活用しやすい利点があり、AutoCADなどの他CADからの移行もスムーズです。設計の効率を高めるAI機能や幅広いエディション構成などが評価され、世界中で導入事例が増え続けています。
本記事では、BricsCADの特長やラインナップ、導入における価格形態、そして活用事例など、総合的な情報をまとめてご紹介します。
このような方におすすめの記事です
- BricsCADの導入を検討中の方
- AutoCADなど他CADからの移行を検討している方
- DWG互換CADを探している方
- コストパフォーマンスに優れたCADを探している方
目次[非表示]
BricsCADが選ばれる主な特徴
BricsCADは、コスト面と機能面のバランスが良く、既存のCAD環境からの移行もしやすい点が注目されています。その主な特徴を見ていきましょう。
AutoCADとの高いDWG互換性
BricsCADはネイティブDWG形式をフルサポートしており、AutoCADで作成した図面をそのまま読み込んで編集できます。
図面が壊れるリスクやレイアウトが崩れる懸念が少ないため、ソフトウェアを変更する際の不安を軽減できます。従来の CAD システムからの移行コストを低く抑えられるのは、多くのユーザーにとって大きなメリットです。
コストを抑えながら高機能を実現
BricsCADは、競合ソフトウェアと比較してリーズナブルな価格設定が特徴です。にもかかわらず、2D設計から3Dモデリング、さらにBIMや機械設計機能など高度な作図環境まで揃っているため、導入コストに対するパフォーマンスが高いと評価されています。
必要に応じてエディションを選べるので無駄がなく、企業規模やプロジェクト内容に合わせ導入しやすいのも強みです。
2Dから3D、BIM・Mechanicalまで多彩に対応
BricsCADは2D作図だけでなく、ダイレクトモデリングを用いた3D設計や、さらに建築設計向けのBIM機能、機械業界向けのMechanical機能にも幅広く対応しています。
後で詳しく説明しますが、必要な機能だけを導入したい場合は「Lite」「Pro」「BIM」「Mechanical」から選択可能です。すべての機能を統合した上位版「Ultimate」では、BIMとMechanicalを含む全エディションの機能を1つのプラットフォームで利用できます。
BricsCADラインナップ一覧（参考価格）
BricsCADには、用途や必要機能に合わせて複数のラインナップが用意されています。自社の業務内容に合ったエディションを選択することで、不要な機能に対してコストを最小限に抑えることが可能です。
また、BricsCADの特徴であるネイティブDWG対応はどのエディションにも共通しているため、どれを選んでもスムーズな導入が期待できます。
BricsCAD Lite
BricsCAD Liteは、2D製図に特化したエディションです。AutoCADとの高い互換性を備えており、既存のDWGデータをそのまま利用できます。
詳細図や施工図、配管・配線図などの作成を中心とする業務に最適で、直感的な操作性によりスムーズに移行可能です。初期コストを抑えつつ、軽快な動作で日常的な設計業務を効率化したい企業におすすめです。
▶参考価格：
シングル(1年) 47,300円(税込) ※2025年10月1日現在の情報です、詳しくはこちらへ
BricsCAD Pro
BricsCAD Proは、2D製図に加えて3Dモデリング機能を搭載した、より実務的なエディションです。AIによる自動修正支援や、ソリッドベースの設計環境を活用することで、設計からモデリング、検証までを一貫して行えます。
AutoCAD互換の操作体系を維持しつつ、建築・製造・土木など幅広い業界の設計業務をサポート。将来的にBIMやMechanicalへの拡張を見据えた導入にも最適です。
▶参考価格：
シングル(1年) 66,000円(税込) ※2025年10月1日現在の情報です、詳しくはこちらへ
BricsCAD BIM
BricsCAD BIMは、建築・建設業界向けに設計されたBIM対応エディションです。3Dモデル上で建物の形状や属性情報を統合管理し、設計変更にも柔軟に対応できます。
AIによる自動分類や、IFC形式をはじめとする各種データ互換性を備え、他ソフトとの連携もスムーズです。2DからBIMへの移行を段階的に進めたい企業にとって、無理のない導入を実現します。
▶参考価格：
シングル(1年) 138,600円(税込) ※2025年10月1日現在の情報です、詳しくはこちらへ
BricsCAD Mechanical
BricsCAD Mechanicalは、機械設計や製造業務に特化したエディションです。
3Dアセンブリやシートメタル設計、標準部品ライブラリ、干渉チェックなど、現場のニーズに応じた多彩な機能を搭載しています。設計精度の向上とリードタイム短縮を両立し、既存のDWG資産を活かした効率的な設計環境を構築できます。
▶参考価格：
シングル(1年) 132,000円(税込) ※2025年10月1日現在の情報です、詳しくはこちらへ
BricsCAD Ultimate
BricsCAD Ultimateは、BIMとMechanicalを含む全エディションの機能を統合した最上位版です。建築、土木、製造など異なる分野を横断した設計に対応し、ワンプラットフォームでのマルチディシプリン作業を可能にします。
業務間のデータ互換性を確保しながら、複数部署・チームが同一環境でコラボレーションできるため、大規模かつ複合的なプロジェクトの効率化に大きく貢献します。
▶参考価格：
シングル(1年) 150,700円(税込) ※2025年10月1日現在の情報です、詳しくはこちらへ
価格とライセンス形態について
BricsCADはサブスクリプション（期間ライセンス）と永続ライセンス（永久ライセンス）の両方を提供し、利用スタイルに合わせた柔軟な導入が可能です。近年では珍しい永続ライセンスを選べる点は大きな魅力で、長期利用を検討するユーザーに好評です。
さらに他CADと比べて価格が抑えられており、コストパフォーマンスにも優れています。
永続ライセンスとサブスクリプション
BricsCADは、永続ライセンスとサブスクリプションの2つの方式を提供しています（2025年10月1日現在）。
近年、他CADはサブスクリプションが主流になりつつありますが、BricsCADは依然として永続ライセンスを提供し続けている数少ないCADのひとつです。用途に応じて選べる柔軟性が、多くのユーザーから支持されています。
永続ライセンス
初回購入時に一定の費用を支払うことで、ライセンスを無期限で所有できる仕組みです。メンテナンス契約を更新しなければアップデートは行われませんが、同じ環境で安定的に利用できます。
「社内で長期的に同じCAD環境を維持したい方」「インターネット接続が制限された環境で運用される方」などにおすすめです。
サブスクリプション
1年単位または3年単位で契約し、その期間中は常に最新バージョンとサポートを利用できる仕組みです。新機能の追加やOS対応が継続的に行われるため、最新環境を維持しやすい点が特長です。
「常に最新機能を活用したい方」「業務やプロジェクトごとにライセンスを柔軟に調整したい方」「初期コストを抑えて導入したい方」などにおすすめです。
ライセンスの種類
BricsCADには複数の利用形態があり、規模や運用スタイルに応じて選べます。
- シングルユーザー（スタンドアロン）ライセンス：
1ユーザーが1ライセンスを占有する形で利用。小規模利用者向け。 - ネットワークライセンス：
複数のユーザーがLAN内でライセンスを共有し、同時使用数を制限して利用。
社内共有運用に適します。 - ボリュームライセンス：
複数シートをまとめて購入し、単一キーで認証管理できる形態。
大規模導入に使われます。
アカデミックや無料体験版
BricsCADには教育機関・学生向けのアカデミックライセンスがあり、1年間無償で全機能を利用できます。授業や研究でCADを学びたい方に最適です。
また、BricsCADでは全エディションの機能を30日間無料で試せる体験版をご用意しています。機能制限なく使用できるため、製品の使い勝手や互換性をじっくり確認したうえでご検討いただけます。ご検討の方はこちらからお問い合わせください。
BricsCADの基本操作・使い方
BricsCADは多くのコマンドがAutoCADと共通しており、キーボードショートカットも類似しています。そのため初めて触る方でも、最小限の学習で直感的に作図を開始できます。
実際に操作を始める際は、ツールバーやコマンドライン、リボンメニューなどのインターフェースに慣れるところから始めると良いでしょう。
作図の基本操作
BricsCADでは、AutoCADと同様のコマンド体系で直感的に2D作図が行えます。線分（ライン）・円・ポリラインなどの基本図形は、コマンド入力またはリボンメニューから簡単に作成可能です。
スナップ機能やグリッド表示を使えば、正確な寸法での製図もスムーズです。マウス操作に加え、ショートカットキーを活用することで作業効率を大幅に高められます。
オブジェクトの編集
作成したオブジェクトは、移動・複写・回転・伸縮・トリムなど多彩な編集コマンドで自在に調整できます。BricsCAD独自の「Manipulator」機能を使えば、3Dハンドルで直感的に形状を変更することも可能です。
図面内の要素を選択し、ドラッグ操作や数値入力で正確に編集できるため、設計変更にも柔軟に対応できます。
レイヤー管理
複数の要素を扱う図面では、レイヤー管理が欠かせません。BricsCADでは、オブジェクトごとにレイヤーを設定し、表示・非表示やロック、色分けを行うことで、視認性と作業効率を高められます。
レイヤー名やグループ設定も柔軟に変更でき、建築図・設備図・寸法線などを分離して管理することで、チームでの共同作業もスムーズに行えます。
図面の保存と出力
BricsCADは、業界標準のDWG形式をネイティブにサポートしており、AutoCADとの高い互換性を保ちながらデータをやり取りできます。作成した図面は、PDF・DXF・DWFなど多様な形式で出力可能です。
印刷設定ではレイアウトや尺度、用紙サイズを細かく指定でき、完成図の提出にも対応しています。クラウドや社内サーバーへの保存も容易です。
製造業・建築・土木など多彩なシーンで活用
BricsCADは、製造業をはじめ建築や土木といった幅広い業種で活用されています。
製造業では、複雑な3Dモデルを短時間で構築できることから、製品設計やアセンブリ作業の効率化にもつながり、多くの企業が導入を進めています。
また建築業界では、既存の図面資産を活かしながらBIM機能を利用できる点や、現場での図面チェックや修正がしやすい点が評価されています。さらに土木分野では、作業工程の可視化やレイヤー管理を通じてスピーディーに設計変更に対応可能です。
BricsCADの導入・運用ならABKSSにご相談ください
BricsCADの導入を検討されている方には、ライセンス選定から導入後の運用まで、ABKSSの専門スタッフが丁寧にサポートいたします。
各エディションの違いや最適なプランのご提案はもちろん、操作方法や設定、トラブルシューティング、バージョンアップ対応など、導入後も安心してご利用いただける体制を整えています。初めての方でも安心して導入を進められるよう、オンライン相談やデモのご案内も行っています。
BricsCADを活用して設計効率・コスト削減を目指そう
BricsCADは、2D作図から3D、BIM・Mechanicalまでを幅広くカバーし、コストを抑えつつ高い生産性を実現できる設計環境を提供します。AutoCAD互換の操作性で導入ハードルが低く、既存のワークフローにも無理なく適応可能です。
これから設計の効率化やBIM化を進めたい方にとって、BricsCADは最適な選択肢のひとつです。ぜひ一度、その操作感と機能性を体感してみてください。
