Graphisoft社は、BIMソフトウェア「Archicad 27」の最新リリースを発表しました。

本記事では 「Archicad27」で新たに追加された機能をご紹介していきます。導入ご検討中の方の参考になれば幸いです。

こんな方におすすめの記事です

• Archicad の導入を検討している
• Archicad 27 の新機能について知りたい

参考：Archicad27 - Graphisoft（https://graphisoft.com/jp/solutions/whatsnew ）

Archicad（アーキキャド）とは

1982年にGRAPHISOFT（グラフィソフト）社で開発された、国内でもっとも人気のあるBIMソフトのひとつです。1987年の販売開始から、建築業界における設計、施工のさまざまな段階で業務を効率化し、プロセスを円滑化してきました。

デザイン

プロジェクト管理に費やす時間を削減することで、より多くの時間を「設計」にかけることができます。Archicad 27なら、プロジェクトが大規模・複雑化しても「チームの組織化」「ファイルの合理化」をサポート可能です。

インテリジェント トラッカー

Archicadの新機能「座標情報」では、数学関数による操作が可能です。この機能により、座標情報に対して直接四則演算を適用できるため、電卓を使用せず、スムーズにデザインアイデアを具現化することができます。

距離ガイドによる高速モデリング

平面図上でのモデル要素の配置が、より迅速かつ快適になりました。距離ガイド機能は、数値やグラフィックを用いて建築部材を直感的に配置することができ、待ちに待った革新的な機能です。

統合デザインオプション

Archicad 27の新しいデザインオプション機能では、複数の提案を同時に評価することで、最適なデザインを迅速に選定できるようになりました。これにより、プロジェクトの規模にかかわらず、複数のデザイン案を迅速かつ効率的に評価し、共有することのできる最適なワークフロー環境を実現しました。

検索機能の強化

「検索機能の強化」により、ビュー、表現の上書き組み合わせとルール、ライブラリテクスチャ、レイアウト、図面を含む長いリストの作業がスピードアップします。

表現の上書きセット

フォルダ機能 による整理整頓と新しい検索機能により、ルールや組み合わせをより速く、より簡単に管理できます。

新しいGDLエディター

GDLエディターには、新しく追加された機能がいくつかあります。

• シンタックスハイライトによるナビゲータの向上
• コマンドを編集するためのショートカット
• 目の疲れを軽減するためのダークモード

属性管理の改善

拡張機能を通じて、多様な属性を扱い、より迅速なワークフローを実現し、一貫性の高い作業が可能になります。これにより、プロジェクトのオーガナイゼーションを維持しながら、作業効率を大幅に向上させることができます。

ビジュアリゼーション

すぐに利用可能なプロフェッショナルなソリューションと、他の高品質の建築ビジュアライゼーション・ツールとのスムーズな連携により、印象的なビジュアライゼーションを迅速かつ簡単に作成することができます。

Archicad – Enscape Connection の効率化

刷新されたArchicad – Enscape の連携により、リアルタイムビジュアライゼーションの作成がより快適になりました。ArchicadのオブジェクトをEnscapeの高品質アセットにマッピングすることで、両ソフトウェアの強みを最大限に活用することができます。

さらに、Enscapeは間もなくmacOSプラットフォームでも利用可能になります（このサービスは、サブスクリプション、Graphisoft Forward、VIPサービスユーザー限定で提供されます）

ARとVRのネイティブなつながり

強力なAR/VRデザイン体験を通じて、クライアントの関心を引き、迅速に納得感を得ることが可能です。Archicadは、業界標準であるFBXファイル形式を拡張現実（AR）や仮想現実（VR）アプリケーションへ簡単にインポートおよびエクスポートするためのネイティブサポート機能を提供しています。これにより、AR/VRデザインの作成が容易になります。

オープン レンダリング ワークフロー

お好みのビジュアライゼーション・ソリューションを選択し、インパクトのある画像や映像を作りあげることができます。Archicadは、レンダリングにEnscape、Twinmotion、Lumion、Nvidia Omniverse、5D Render、Cinema4Dなど、他のプロフェッショナル・ビジュアライゼーション・ソリューションを自由に選択できます。

コラボレーション

OPEN BIMを使用する設計チームと協力し、MEPや構造エンジニアと柔軟で直感的、業界をリードする複合領域の設計ワークフローを実装します。

業界標準IFCの採用

IFC4で次なるレベルのOPEN BIMコラボレーションをお楽しみください！Archicad 27は、国際的な組織であるbuildingSMARTが発行するIFC4ファイルのインポートおよびエクスポート認証を搭載しています。これにより、分野や他のソリューションにまたがるデータ交換の一貫性と効率が確保されます。

効率的な変更管理 

モデル比較ツールは、大規模な変更管理を必要とする設計チームのために開発されたツールで、最新の設計変更に関する情報を常に把握することができます。新しいダイアログには、変更点の詳細なリストが表示されます。

ワンクリックで解析モデルを書き出し可能

構造解析モデルの交換は、これ以上ないほど簡単です！オープンな構造解析ファイル（SAF）形式を使用して、Archicad 27の建築設計の解析モデルをエクスポートし、構造解析ソリューション（SCIAやRISAなど）に直接送信します。ワンクリックで完了します！

構造ワークフローの強化

正確な構造計算のために、構造解析モデルを洗練させます！Archicad 27は、建築家が構造エンジニアとの設計ワークフローを合理化することを可能にします。新しいマニュアル調整機能は、複雑なプロジェクトで連続した構造解析モデルを実現するのに役立ち、両チームが矛盾を減らし、設計コラボレーションを加速させることを可能にします。

リニューアルしたMEP Modeler

MEPモデリングワークフローを後押しします！Graphisoft MEP Modeler 2.0は、合理化されたモデリングテクノロジーと更新済みユーザーインターフェイスを備えています。Archicad BIMプロジェクトを、MEPエンジニアが使用する優先的なMEPモデリング計算に接続することで、作業に集中できるようにします。

RFA and RVT Geometry Exchange with Revit 2024

Archicad 27とRevit 2024の間の合理的なコラボレーションを実現しています。
RVTファイル形式を使用して、2つのアプリケーション間でモデルのジオメトリを交換します。
RFAベースのファミリーをArchicadに直接インポートし、GDLオブジェクトとして使用することができます。

IFC Model Exchange with Archicad for Revit 2024

Revit 2024 ユーザーとの IFC ベースのモデルの連携が向上しています。Revit 2024用IFCモデル交換ツールは、Archicad 27ユーザーとの交換用にRevitモデルを最適化します。

ドキュメンテーション

事務処理ではなく、デザインに集中する。強化された書式設定により、正確な一覧表と要素リストをドキュメント化します。設計の直前の変更もすべてのドキュメントセットに自動的に反映されます。

連動一覧表

Archicadから直接、必要な形式と外観を備えたプロジェクトの計算、リスト、一覧表を発行できます！連動一覧表で、BIMプロジェクトから適切なデータを抽出し、リスト化することができます。今回、連動一覧表は形式機能が強化され、レポートのビジュアルをより自由にコントロールすることができるようになりました。

おわりに

本記事では、GRAPHISOFT社「Archicad27」の新たに追加された機能についてご紹介しました。

「Archicad 27」には、新しい設計ソリューション、プロフェッショナルなビジュアライゼーションツール、改良されたプロジェクト管理ワークフロー、多分野コラボレーション、そして専用サブスクリプションが追加され、設計の効率化を実現します。

本記事が皆様のご参考となりましたら幸いです。

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