スマホやタブレットで使えるおすすめのCADアプリ8選|活用メリットから選び方、注意点まで

スマホやタブレットで利用可能な便利なCADアプリは、デスクトップ版の機能を一部移植し、携帯性とスムーズな操作性を提供するものです。建築や設計分野では、外出先でも効率的に作業が行えるモバイル用CADアプリが注目されています。

本記事では、これらのアプリの基本機能から利用メリット、選び方、注意点まで詳しく解説します。おすすめ製品も紹介しますので参考にしてください。


このような方におすすめの記事です

  • 移動中や外出先でも設計作業を進めたい
  • スマホやタブレットで使えるCADアプリを探している
  • チーム間でCAD図面の閲覧や共有を行いたい


目次[非表示]

  1. CADアプリとは
    1. CADアプリでできること
    2. PC版のCADとの違い
    3. CADアプリを使う前の事前準備
  2. スマホでCADを使うメリットとデメリット
    1. 持ち運びやすくアクセス性も向上する
    2. 低コストで利用できる
    3. 作業領域の制約とデバイスのパフォーマンス問題
  3. スマホでCADを使う方法と注意点
    1. タッチ操作での編集と画面サイズの制限
    2. 基本的な操作方法と作図のコツ
    3. デバイスの性能とアプリの動作環境
    4. データセキュリティの確保と共有方法
  4. 人気のCADアプリ9選
    1. AutoCAD Web
    2. eDrawings
    3. CADbro
    4. CAD Pockets
    5. IJCAD Mobile
    6. ARES Touch
    7. DWG FastView
    8. ZWCAD Mobile
  5. CADアプリの選び方
    1. 対応ファイル形式と互換性
    2. 操作性とユーザーインターフェース
    3. 価格とサブスクリプションモデル
  6. スマホで使えるCADアプリはABKSSにご相談ください
  7. まとめ

CADアプリとは

CADアプリは、設計やデザインの図面作成をスマホやタブレット上で行えるようにしたツールです。

近年、スマホやタブレットの性能向上により、これまでパソコンでしか扱えなかったCADソフトがモバイルデバイスでも利用可能になりました。これにより、外出先でもアイデアをすぐに形にしたり、クライアントとの打ち合わせでリアルタイムに図面を確認・修正することができます。


CADアプリでできること

CADアプリを使うことで、スマホやタブレットを使った2Dや3Dの図面作成、編集、閲覧が可能になります。基本的な線や形状の描画から、寸法の測定、注釈の追加まで、多機能な操作が手のひらで行えます。

また、クラウドストレージと連携することで、データの共有やバックアップも容易になります。これにより、チーム間でのコラボレーションがスムーズに進み、プロジェクトの効率化につながるでしょう。


PC版のCADとの違い

スマホ版のCADアプリは、基本的な機能はPC版と共通していますが、操作性や機能の深さに違いがあります。モバイルデバイスの制約から、一部の高度な機能が省略されている場合があるためです。

また、タッチ操作に最適化されているため、マウスやキーボードを使った細かい操作が難しいこともあります。しかし、その分直感的な操作が可能であり、迅速な作業が求められる場面では有利です。


CADアプリを使う前の事前準備

スマホでCADアプリを利用する際に、事前準備しておいた方がよいポイントがいくつかあります。

まずはデバイスの「動作要件」と「ストレージ容量」を確認することが不可欠です。使用予定のCADアプリがスマホの性能に適合しており、必要な容量が確保されているかを確認しておくと良いでしょう。

次に、CADアプリが対応しているファイル形式や、他のソフトウェアやデバイスとのデータ共有時の互換性をチェックすることも重要です。

さらに、精密な操作を可能にするために、スタイラスペンやタッチペンを用意しておくと良いです。これらの準備を整えることで、スマホでのCADアプリの活用をより効果的かつ効率的に行うことができます。



スマホでCADを使うメリットとデメリット

持ち運びやすくアクセス性も向上する

スマホでCADを使う最大のメリットは、その携帯性アクセス性です。

場所を選ばずに図面の閲覧や編集ができるため、現場での確認やクライアントとの打ち合わせが効率的になります。急な変更やアイデアの共有も、その場で即座に対応できるのは大きな強みです。


低コストで利用できる

もう一つのメリットとしては、多くのCADアプリは無料または低価格で提供されており、初期投資を抑えることが可能な点です。

高価なPCや専用ソフトを購入する必要がないため、個人や小規模なチームでも手軽に導入できます。また、サブスクリプションモデルを採用しているアプリも多く、必要な期間だけ利用できる柔軟性も魅力です。


作業領域の制約とデバイスのパフォーマンス問題

一方で、スマホの画面サイズはPCに比べて小さいため、細かい作業や複雑な図面データの編集には不向きな場合があります。

また、デバイスの性能によっては、大容量のデータを扱うと動作が遅くなることも考えられます。これらの制約を理解した上で、用途に合わせて使い分けることが重要です。


スマホでCADを使う方法と注意点

タッチ操作での編集と画面サイズの制限

タッチスクリーンでの操作は直感的ですが、誤操作のリスクもあります。

ピンチイン・アウトでのズームやドラッグ操作に慣れるとよいでしょう。しかし、画面が小さいと細部の確認が難しくなるため、スタイラスペンの利用や拡大機能を活用するのがおすすめです。


基本的な操作方法と作図のコツ

CADアプリの基本操作は、線や図形の描画、移動、コピー、削除などです。レイヤー機能を使って要素を整理し、作図の効率化を図りましょう。

また、スナップ機能を利用することで、正確な位置関係を保ちながら作図できます。初めは簡単な図面から始めて、徐々に慣れていくことが大切です。


デバイスの性能とアプリの動作環境

快適にCADアプリを使用するためには、デバイスの性能も重要です。

CPUやメモリのスペックが低いと、アプリの動作が不安定になる可能性があります。公式サイトで推奨環境を確認し、必要に応じてデバイスの買い替えも検討しましょう。


データセキュリティの確保と共有方法

クラウドサービスを利用する際は、データのセキュリティにも注意が必要です。

信頼性の高いサービスを選び、定期的にパスワードを変更するなどの対策を行いましょう。また、共有時にはアクセス権限を適切に設定し、不要な情報が漏れないよう管理することが重要です。



人気のCADアプリ9選

AutoCAD Web

料金:有償(サブスクリプションモデル)

AutoCADは、Autodesk社より提供される業界標準ともいえる有名なCADソフトのモバイル版で、以前は「AutoCAD Web アプリ」「AutoCAD Mobile アプリ」と呼ばれていたものです。

ブラウザ上でAutoCADの基本機能を利用でき、どのデバイスからでもアクセス可能なため、場所を選ばずに作業ができます。シンプルなインターフェースでありながら、高度な設計ツールを備えており、プロフェッショナルなニーズにも対応します。




▸クラウドベースのアクセス性:インターネット環境があれば、どのデバイスからでもブラウザでAutoCADにアクセス可能です。これにより、出先やクライアント先でも即座に図面の閲覧・編集が行えます。

▸デスクトップ版との高い互換性:デスクトップ版AutoCADとのシームレスな連携が可能で、DWGファイルの互換性も保たれます。デバイス間でのデータ移行や共同作業がスムーズに行えます。

▸安全なデータ管理:Autodeskのクラウドサービスを利用することで、データのバックアップやバージョン管理が簡単に行えます。高度なセキュリティ対策により、機密情報も安全に取り扱えます。


eDrawings

料金:無料版と有償版あり

eDrawingsは、ダッソー・システムズが提供する高性能なCADビューアです。

2Dおよび3DのCADデータを効率的に閲覧、共有、解析するためのツールであり、複数のCADファイル形式に対応しています。使いやすいインターフェースと高度な機能により、設計者からエンドユーザーまで、さまざまなユーザー間のコミュニケーションを円滑にします。




▸多様なファイル形式への対応:SOLIDWORKS、AutoCADなどの主要なCADファイル形式をサポートし、異なるソフトウェア間でのデータ共有が容易です。

▸高度な解析機能:寸法測定、マークアップ、断面表示などの機能を搭載し、詳細な設計レビューが可能です。

▸簡単な共有とコミュニケーション:コンパクトなファイルサイズでデータを共有でき、メールやクラウドを通じて関係者と迅速に情報交換ができます。


CADbro

料金:有償

CADbroは、ZWSOFT社が提供する多機能な3D CADビューアおよびアノテーションツールです。ユーザーフレンドリーなインターフェースと強力な機能を備え、CATIAを含むさまざまな3D CADファイル形式の閲覧、解析、編集が可能です。

エンジニアリング、製造、設計などの分野で、チーム間の効率的なコミュニケーションとコラボレーションを促進します。




▸幅広いCADファイル形式に対応:CATIA、SOLIDWORKS、Creoなどの主要な3D CADファイル形式をサポートし、異なるソフトウェア間でのデータ共有が容易です。

▸高度な解析およびアノテーション機能:測定、断面解析、干渉チェックなどの機能を搭載し、詳細モデルの解析が可能です。

▸使いやすさとコラボレーション支援:直感的なユーザーインターフェースにより、専門知識がなくても簡単に操作でき、クラウドを通じたチーム間のコラボレーションをサポートします。


CAD Pockets

料金:基本無料(一部機能は有償)

CAD Pocketsは、ZWSOFT社が提供するモバイル向けのCADアプリケーションです。iOSやAndroidデバイスで利用可能で、場所を選ばずにCADデータの閲覧、編集、共有が行えます。直感的なインターフェースと豊富な機能により、外出先でもデスクトップ環境と遜色ない作業が可能です。クラウドストレージとの連携もスムーズで、チームメンバーとのリアルタイムなコラボレーションを実現します。




モバイルでの高度なCAD編集機能:スマートフォンやタブレット上で専門的なCAD図面の作成・編集が可能。

クラウド連携によるファイル共有:各種クラウドサービスと連携し、プロジェクトファイルの共有と同期が容易。

多様なファイル形式に対応:DWG、DXFなど主要なCADファイル形式をサポートし、他のCADソフトとの互換性が高い。


IJCAD Mobile

料金:無料

IJCAD Mobileは、IntelliJapanより提供される日本製のCADアプリで、日本語のサポートが充実しているのが特長です。基本的な図面の閲覧・編集機能に加え、計測やマークアップ機能も備えています。無料で利用できるため、初めての方にもおすすめです。




▸日本語対応とサポート:日本製アプリならではのきめ細やかな日本語サポートが受けられます。ヘルプやチュートリアルも日本語で提供されており、安心して利用できます。

▸軽快な動作:アプリのサイズが小さく、動作が軽快であるため、古いデバイスでも快適に使用できます。これにより、ストレスフリーな作業環境が実現します。

▸基本機能の充実:無料でありながら、図面の閲覧、編集、計測、マークアップなどの基本機能が揃っています。シンプルな機能セットで、必要最低限の作業を行うことができます。


ARES Touch

料金:有償(サブスクリプションモデル)

ARES Touchは、Graebert社が提供するモバイル向けのCADソフトウェアです。

iOSとAndroidデバイスで動作し、場所を選ばずに2Dおよび3DのDWG図面の閲覧、編集、作成が可能です。デスクトップ版のARES Commanderとのシームレスな連携により、クラウドを通じてファイルの共有や同期が容易になります。直感的なインターフェースと豊富な機能セットを備え、モバイル環境でもプロフェッショナルな設計作業を実現します。




▸高度なモバイルCAD機能:スマートフォンやタブレット上でプロ仕様のCADツールを使用し、精密な図面の作成と編集が可能。

▸クラウド統合によるファイル共有:Dropbox、Google Drive、OneDriveなどの主要なクラウドサービスと連携し、ファイルの共有とリアルタイム同期が容易。

▸デスクトップ版との完全な互換性:ARES Commanderや他のDWG互換CADソフトウェアとの互換性が高く、デバイス間でのスムーズな作業フローを実現。


DWG FastView

料金:無料版と有償版あり

DWG FastViewは、Gstarsoft社が開発した高速で使いやすいCAD図面ビューアおよびエディタです。Windows、Mac、iOS、Androidなどの多様なプラットフォームで利用可能で、DWG、DXF形式のファイルをスムーズに閲覧・編集できます。プロフェッショナルから初心者まで、ユーザーのニーズに応える直感的なインターフェースと豊富な機能を備えています。




▸マルチプラットフォーム対応:デスクトップからモバイルまで、一貫した操作性で作業環境を選ばず利用可能。

▸高速なパフォーマンス:大容量のCADファイルでも迅速に開き、スムーズな閲覧・編集が可能。

▸豊富な編集機能:測定、マークアップ、注釈追加など、プロフェッショナルな設計作業をサポートする多彩な機能を搭載。


ZWCAD Mobile

料金:基本無料(一部機能は有償)

ZWCAD Mobileは、ZWCAD社より提供される豊富な機能と高い互換性を持つCADアプリです。マルチプラットフォーム対応で、様々なデバイスからアクセスできます。基本機能は無料で利用可能ですが、プロフェッショナル機能は有償となります。




▸高い互換性:DWG、DXFなどの主要なファイル形式に対応しており、他のCADソフトウェアとの互換性が高いです。データ交換がスムーズに行えます。

▸クラウド同期:自社のクラウドサービスと連携しており、データの自動同期が可能です。デバイス間でのデータ共有が簡単に行えます。

▸多言語対応:日本語を含む多言語に対応しており、グローバルなプロジェクトでも安心して利用できます。



CADアプリの選び方

対応ファイル形式と互換性

CADアプリを選ぶ際には、対応しているファイル形式を確認しましょう。特にDWGやDXF形式に対応していると、他のソフトとの互換性が高まり便利です。既存のデータをスムーズに扱えるかが重要なポイントです。


操作性とユーザーインターフェース

直感的に操作できるユーザーインターフェースは、作業効率に直結します。実際にアプリを試用し、自分に合った操作感かどうか確認することをおすすめします。チュートリアルやヘルプ機能が充実しているかもチェックしましょう。


価格とサブスクリプションモデル

アプリの価格体系も重要です。無料で使えるものから、サブスクリプションモデルで高度な機能を提供するものまで様々です。自分の用途や予算に合わせて、最適なプランを選びましょう。



スマホで使えるCADアプリはABKSSにご相談ください

スマホやタブレットで使用できるCADアプリを選ぶ際には、まず目的や必要な機能を明確にし、業界に適した機能を備えた製品を選ぶことが重要です。加えて、既存システムとの連携やサポート体制、ライセンス形態、将来的な拡張性などを考慮し、コストとのバランスを慎重に検討することも必要となります。

ただし、選定を誤ると製品の効果を十分に引き出せない可能性があるため、製品選びの段階から具体的なニーズに合致した機能や操作性、将来の拡張性をしっかり見極めることが大切です。ABKSSでは、こうしたポイントを踏まえた最適なソリューションをご提案します。

スマホやタブレットで使用できるCADアプリの導入をお考えの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

まとめ

スマホやタブレットで利用できるCADアプリは、場所を選ばず設計や図面の作成・編集が可能で、ビジネスの効率化に大いに役立ちます。選び方や注意点を押さえて、自分に最適なアプリを活用しましょう。

製品の性能を活かすには、ニーズに合った機能や操作性、将来の拡張性を見極めることが重要です。ABKSSでは、これらを踏まえた最適なソリューションをご提案します。

最新の技術を取り入れて、より快適な設計環境を手に入れましょう。


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